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『トリック』の魅力は、監督の言葉をお借りしていうと
「宝箱」のような楽しみが沢山つまった作品ですね…
今や国民的人気を博す女優、仲間由紀恵。
話を聞くうちに、その理由と、彼女の作品に対する
真摯な取り組みが見えてきた…。
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『祝!十周年トリック大感謝祭』として4年ぶりに劇場版が公開になりますが、10周年を迎えた心境は?
10年経ったと思うと、すごく感慨深い気持ちで一杯ですけれど、続けることができたのは、やはりずっ
と観てくださったファンの人たちの声が、今もなお、あるからだと思って感謝しています。「トリック大感謝祭」が、去年の年末から始まっていますが、その方
たちのためにも『トリック』を頑張っていきたいと改めて思いながら、責任の重みをずっしりと感じています。
- 阿部さんとの4年ぶりの共演は、いかがでしたか?
阿部さんと久しぶりにお芝居をするので、とても緊張していました。慣れ親しんだ空気もあ
るのですが、やはり4年ぶりですし、先輩との再共演ですから。この4年で私もいろいろな作品に出演させていただいて、たくさん吸収してきましたが、阿部さ
んも密度の濃い4年間がおありになって、もう手の届かないところへ行ってしまわれて、芝居が全然かみ合わなかったら…と心配でした。でも撮影が進むうち
に、いつもの上田と奈緒子の関係に戻れたので安心しました。
- 芝居中、阿部さんとのエピソードは?
エピソードですか?そうですね…、久しぶりの共演で、すごく緊張していた上に、リハーサルで阿部さん
のセリフがすごく速く感じられて、さらに緊張しました(笑)。でも後から阿部さんに聞いたのですが、阿部さんも、4年というブランクで、上田は奈緒子に対
して、ちょっと上から目線でいなきゃいけないのを忘れてしまっていて、迂闊にもただ新鮮に面白い!と思ってしまったんだそうです(笑)。それで一瞬セリフ
を忘れそうになって、ついセリフが速くなってしまったみたい(笑)。出演者までも新鮮に楽しませてしまう…ある意味、「トリック」という作品のすばらしさ
かもしれませんね(笑)
- 撮影中、何か大変だったことはありましたか?
映画で奈緒子が描いた絵が登場するのですが、監督から「仲間さんが実際に描いてください」とお願いさ
れて、一生懸命徹夜して描きました(笑)。監督からのリクエストが、奈緒子が描いたようにヘタクソにして欲しいということと、胸にコンプレックスある奈緒
子を巨乳にして欲しいと要望があって、私なりのアレンジで仕上げてみました。ちょっと注目してくださると嬉しいです。
- いつもどんな気持ちで奈緒子という役に取り組んでいますか?
今回も前作から4年が経過していますし、やはり作品と作品の間が空いていますから、最初の撮影は不安
でした。まず体力面が一番なのですが、『トリック』チームである堤組の撮影は楽ではないんです。現場で出てくる監督の色々なアイディアに対応しながら、
キャラをしっかりと演じるのは大変な作業でした。ですから、どのシリーズも毎回「負けないぞ!」という前向きな気持ちで臨んでいますね。
- 『トリック』という作品の魅力は?
『トリック』は、本当に独特です。最初は顔半分しか映っていないカメラアングルも衝撃を受けました
し、沈んでいるダークなシーンの中にギャグが混ざったりと、他のドラマでは考えられないようなことがたくさんありました。でも最後はすごく叙情的で、だん
だん引き込まれていくような魅力があります。セットに関しても、上田の新刊や習字の文字など“小ネタ”も散りばめられていて、私は美術さんが考えてくださ
る「看板ネタ」が好きなんです。撮影前にネタは聞いていないので、そういうのを見つけながら進める撮影はとても楽しいです。監督の言葉で言うと「宝箱」の
ような楽しみがたくさん詰まった作品ですね。
- 「Well」の読者へメッセージをお願いします!
皆様、いつもお仕事お疲れ様です。この度、劇場版『トリック』が完成致しました。どの世代の方たちも
引き込まれていく楽しい作品に仕上がっています。お友達やご家族、恋人とご一緒に、皆さんで観て頂いた方が面白い作品だと思います。どうぞ宜しくお願いし
ます。
ライター:根津孝子 レイアウト:小平茂之
preview
仲間・阿部の迷コンビが4年ぶりに復活!
いつの間にか、シリーズ10周年 大感謝祭スタート
最新作「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」
キャスト:仲間由紀恵 阿部寛 生瀬勝久 野際陽子 松平健 佐藤健 他
監督:堤幸彦『20世紀少年』三部作、『明日の記憶』他
脚本:蒔田光治
製作:『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』製作委員会
制作プロダクション:東宝映像制作部
制作協力:オフィスクレッシェンド
(C)2010「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」製作委員会
ある日、上田の元に一人の青年・中森翔平(佐藤健)が訪ねてきた。山村からやってきた翔平は、村を昔から治めてきたカミハエーリ<最強の霊能力者>である
祖母が亡くなり、100日以内に次のカミハエーリを決めないと村に大きな災いが起こるとの言い伝えがあると話す。その際に行われるのが古来より村で行われ
てきた儀式が全国から霊能力者を一堂に集め、戦わせることによって次代のカミハエーリを決定するという、云わば「霊能力者バトルロイヤル」とも言える風習
であった。その奇妙で馬鹿げた風習を、なんとかやめさせて欲しいと懇願された上田。村では掟に従い、最強の霊能力者を選ぶべく<バトルロイヤル>が開かれ
ることになる。参加をして大金をせしめようと企む奈緒子と、馬鹿げた風習をやめさせる為に招かれ渋々やってきた上田の運命やいかに!